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青木 功; 関 泰; 佐々木 誠*; 新谷 清憲*; Kim, Y.*
JAERI-Data/Code 99-004, 136 Pages, 1999/02
核融合実験炉の燃料循環系のシミュレーションコードを作成した。本コードは、パルス運転時のプラズマチェンバ及び燃料循環系内に分布する燃料の時間変化を追跡する。プラズマチェンバ及び燃料循環系における燃料の燃焼、排気、精製、供給の機能を時間当りの処理量に着目してその時間変化を追跡した。プラズマチェンバ及び燃料循環系各サブシステムごとに状態方程式と出力方程式を定め、燃料の燃焼、排気、精製、供給の機能をモデル化し、時間に関し定常となるサブシステムの常数は、ITERの概念設計書に依拠した。本コードを用いて、燃焼状態と燃料循環系サブシステムの処理機能とに依存する供給量の時間変化と、滞留量の時間変化を示した。
西川 正史*; 馬場 篤史*; 河村 繕範; 西 正孝
JAERI-Conf 98-006, p.170 - 182, 1998/03
核融合炉ブランケットのトリチウム増殖材であるリチウムセラミックスからのトリチウム放出挙動は、まだ完全に理解されていない。ブランケットスウィープガスにHあるいはD2を添加する計画があるが、気相中水素同位体と増殖材表面のトリチウムとの交換反応速度も定量されていない。本研究では、この交換反応速度を実験的に求めた。また、交換反応がブランケットのトリチウムインベントリーに与える影響についても検討した。
吉田 浩; O.Kveton*; J.Koonce*; D.Holland*; Haange, R.*
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.875 - 882, 1998/00
被引用回数:25 パーセンタイル:85.91(Nuclear Science & Technology)ITER-EDA設計活動は昨年12月に詳細設計報告書(Detail Design Report)をまとめ上げ、いよいよ最終設計段階(1998年7月に報告書提出)となった。本発表ではITERのプラズマ運転に必要となるDT燃料循環系、トリチウムの安全取扱いの要となる多重隔壁閉じ込めシステム、トリチウム廃液低減化のためのトリチウム水処理系等を構成する種々のトリチウム処理プロセスの概要を述べると共にプラント全体としてのトリチウムインベントリー分布解析結果、代表的な事故解析の結果を説明する。
山西 敏彦; 西川 正史*; 中塩 信行*
プラズマ・核融合学会誌, 73(12), p.1326 - 1332, 1997/12
現在、ITER燃料システムの主コンポーネントの設計が、トリチウムインベントリー推算、故障事象解析の観点からも進められている。システムは2つの大きな特徴を持っている。約1kgの大きなインベントリーを持っていること、さまざまなプラズマからの排ガスに対応して高純度精製燃料(D-T)を再びプラズマに供給しなければならないことにある。この観点に立てば、シミュレーションコードを整備し、トリチウム計量管理及び制御システムを設計することの重要性が認識されよう。一例として、燃料システムの主コンポーネントである深冷蒸留塔の制御システム設計について、本報告で紹介する。燃料システムでのトリチウム取り扱いという観点からは、材料表面とプロセスガスのトリチウムに関する挙動が、プロセスのメンテナンス及びそれによって生じる廃棄物の問題を議論するうえで重要である。
青木 功; 関 泰; 佐々木 誠*; 新谷 清憲*; C.Kim*
JAERI-Data/Code 97-042, 113 Pages, 1997/11
核融合実験炉の燃料循環のシミュレーションコードを作成した。本コードは、パルス運転時のプラズマチェンバ及び燃料循環系内に分布する燃料の時間変化を追跡する。プラズマチェンバ及び燃料循環系内における燃料の燃焼、排気、精製、供給の機能を時間当たりの処理量に着目してその時間変化を追跡した。プラズマチェンバ及び燃料循環系各サブシステム毎に状態方程式と出力方程式を定め、燃料の燃焼、排気、精製、供給の機能をモデル化し時間に関し定常となるサブシステムの定数は、ITERの概念設計書に依拠した。本コードを用いて、燃焼状態と燃料循環系サブシステムの処理機能とに依存する処理量の時間変化と、滞留量の時間変化を示した。
馬場 淳史*; 西川 正史*; 河村 繕範; 奥野 健二
Journal of Nuclear Materials, 248, p.106 - 110, 1997/09
被引用回数:4 パーセンタイル:37.13(Materials Science, Multidisciplinary)リチウムセラミックスからの増殖トリチウム放出挙動はまだ完全に理解されておらず、多くのin-situ実験結果が、トリチウムの結晶内拡散過程を律速して解析されているものの、表面反応の寄与が無視できないことも指摘されている。筆者らはリチウムセラミックス結晶表面の吸着水量を報告してきたが、今回、同位体交換反応を介して捕捉されるトリチウム量を吸着容量と区別し、交換容量として測定した。交換反応は、結晶表面に強力に吸着した化学吸着水あるいは結晶水中の水酸基を介して生じると考えられ、リチウムジルコネートでは交換容量が観測されなかった。また、トリチウムの結晶内拡散係数,吸着容量、そして今回求めた交換容量から、ブランケット内トリチウムインベントリーを推算し、同位体交換容量が与える影響について検討した。
河村 繕範; 奥野 健二; 西川 正史*
Proceedings of 4th International Workshop on Ceramic Breeder Blanket Interface (CBBI-4), p.235 - 248, 1995/10
セラミック増殖ブランケット内でのトリチウムの挙動については、現実的条件で実験を行うべきとの考えに基づきin-situ実験が行われてきた。しかし、一方で非照射条件での実験も、ブランケット内のトリチウムの移動過程を表現できるパラメータを求めるうえで重要である。筆者らは、既に得ている核種セラミック増殖材の水分吸着データから、トリチウム収着インベントリーと物質移動係数を求めた。そして、結晶内トリチウム拡散係数として報告されているものの中には、水分吸着脱着抵抗や装置配管の影響を含んでいる可能性のある報告値があることを指摘した。また、ブランケットパージ気流中に水素を添加した際の水分発生現象についても、水分発生量と発生速度を定量した。本報告ではこれらの結果について発表する。
吉田 浩; 榎枝 幹男; 小原 敦*; 田中 茂; 大川 慶直; 長倉 正昭*; 内藤 大靖*; 長島 一寛*
JAERI-M 90-233, 38 Pages, 1991/01
国際熱核融合実験炉(ITER)の燃料系概念設計において、日本はトリチウムにかかわる全てのサブシスを考慮した総合設計を行った。ITERでは以下のサブシステムが必要とされる:燃料供給系(ガスパフ系,ペレット入射系)、トーラス排気系、プラズマ排ガス精製系、水素同位体分離系、NBI及びRFまわりのトリチウム系、ブランケット系、一次冷却水処理系、安全系、廃液処理系。水素同位体分離系は、これらの系統から回収されるトリチウムを分離、濃縮し、プラズマ条件を満足する燃料ガスとする役目を持つものである。本報は、日本が提案した水素同位体分離システムに関するパラメータ解析及び設計の結果をまとめたものである。
吉田 浩; 小西 哲之; 竹下 英文; 倉沢 利昌; 渡辺 斉; 成瀬 雄二
Journal of Nuclear Materials, 122-123, P. 934, 1984/00
核融合炉のトリチウム増殖材として、LiO,LiAlO,LiSiO,LiSiOなどセラミックス系のリチウム化合物が候補に上がっている。酸化リチウムは、リチウム密度、熱伝導度、結晶構造の安定性、水素溶解度などの面で他物質に優れている。しかし、LiOは水蒸気との反応性が高くLiO(s)+HO(g)2LiOH(s,g)LiO(s)+HO(g)のような反応を起こす。固相LiOHの生成はトリチウムインベントリーの増加をもたらし、気相LiOHの生成はLiOの質量移行を起こす。本研究ではLiOペレット充填層に水蒸気(0.1~14000uppm)を含むヘリウムを流通させた場合のペレットの水分吸着特性を調べたものである。この実験により、LiOにおけるトリチウムインベントリーは吸着インベントリーが支配的となること、吸着等温線はFreundlich型であること、微分吸着熱解析結果より吸着は化学吸着に基づくものであること、などが明らかになった。
小西 哲之; 大野 英雄; 勝田 博司; 竹下 英文; 吉田 浩; 渡辺 斉; 成瀬 雄二
JAERI-M 82-203, 20 Pages, 1983/01
核融合炉増殖ブランケット材候補物質の一つである酸化リチウムについて、トリチウム放出挙動の解明とトリチウムインベントリー評価に資するデータの取得を目的として、イオン電導度の測定を行なった。実験にはLiO単結晶および焼結ペレットを用い、フレンケル型格子欠陥を介した拡散のモデルに基づいて、イオン電導度からLiの自己拡散係数を求めた。LiO中の水素(トリチウム)の拡散とLiの拡散挙動の間には著しい類似が認められ、この関係に基づいて水素の拡散挙動がよく説明されることが判明した。LiO中の拡散現象では、雰囲気水分に由来するOH不純物が重要な役割を果すことが明らかになった。逆に、電導度測定によってLiO中のOHの溶解度を求めることができる。
吉田 浩; 小西 哲之; 竹下 英文; 倉沢 利昌; 大野 英雄; 勝田 博司; 渡辺 斉; 成瀬 雄二
JAERI-M 82-194, 47 Pages, 1982/12
本研究は、LiOブランケット体系におけるトリチウムインベントリーに深く関係すると考えられる水分吸着特性を実験的に明らかにしたものである。実験はブランケット運転条件を想定した流通法による吸着操作で行った。実験により、LiO吸着水量I(mol-HO/ton-LiO)とヘリウム気流中水分分圧P(atm)との関にI=56.310exp(13800/RT)Pなる相関関係を見出した。吸着熱は約21kcal/molでありHOの臨界温度以上における吸着が主として化学吸着によるものであることが分かった。また、LiO(S)+HO(g)2LiOH(S,l)なる反応により、LiOH(S,l)が生成する水分分圧及び温度の限界値が明らかにされた。